■リアルトレード動画 Part3

 

テーマ:チャート分析は、今すぐやめてください!

 
 

■補講

 

チャートだけで結論付けようとする“シロウト”たち

 
1998年、橋本内閣のもと、
「金融の自由化」が、国策となりました。

それと同時に、2000年以降、
インターネットが爆発的に普及し、株式取引に革命が起こります。

これまで、株式取引をするには、
取引証券会社に電話をかけ、営業マンを介して
取引の発注していたのが、ネット証券会社の台頭により、
手元のパソコンで自由に株式取引ができるようになったのは
記憶に新しいところです。

ネット証券が今の主流になった理由として、
ボクは、2つのことが大きな要因だと考えています。

ひとつは、「手数料の安さ」。

そして、もうひとつは、「リアルタイムの情報提供」です。

特に、これまで個人に解放されていなかった、

「板情報」
「チャート情報」

は、個人投資家の心を掴みましたね。

これまでチャートと言えば、方眼紙に書くか、
1週間単位で発売される、電話帳みたいに分厚い、
チャートブックだけでした。

一部の業者では、チャートソフトを個人向けに
発売していたものの、インターネットのインフラが
整っていなかったこともあり、それほど普及するには
至りませんでした。

今では、取引証券会社が提供する無料の
チャートソフトを多くの個人投資家が取引の
ツールとして使用しています。

そんな中、出てきたのが、
「チャート必勝法」という“ヤツ”です。笑

そこから、いわゆる

「チャートの神格化」が始まります。

「チャート・リーディング」とよく言われて
いますが、これが個人投資家の間で人気となり、
今もなお“チャート至上主義”は続いています。

チャートに表れる“売買サイン”を捉えることで、
儲けられるというものです。

(実際には、そんなことはありませんが・・・)


誤解しないでほしいのですが、チャートは、
まったく機能しないということを言っているのではありません。

実際、ボクもチャートをよく使いますし、
使い方を間違わなければ有効なツールです。

しかしながら、

“チャートだけで、儲けられる
 
といった、間違った風潮に対して、
“NO!”といっているだけなのです。

今のネット上の世界では、投資顧問会社を含め、
“自称 プロ投資家”という人がたくさんいらっしゃいます。

それはそれで、業界を活性化するのには良いのですが、
 
“チャートだけで、儲けられる
といった具合に、すべてをそれで片づけ、
後付の理論ばかりで、成果について
なんの証拠を見せることなく、
善良な個人投資家にそれを信じ込ませ、
多額の授業料を奪っている“ヤカラ”が、
たくさん存在するこの現状
 
に対して、苦言を呈しているだけなのです。

「株価チャート」は、絵で見れば誰でも判断が可能です。

つまり“シロウト”で、なんら実績のない人間でも、
チャートだけの知識さえあれば、どんな人でも“自称
プロ投資家”になることができ、他人から受講料を
名目にカネを奪うことが可能になります。

この人たちの“常套句”は、
「“チャートには、すべてが表れている”」
です。笑"

多分、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。

チャートには、伝える側、伝えられる側の
「共通言語」的な役割があり、伝える方も伝えやすいし、
伝えられる側も、納得感が高くなります。

しかし、このような“センセイ”たちは、マクロ分析、
ファンダメンタルズ分析、各マーケットの統計分析を
語ることはありません。

なぜでしょう・・・

答はカンタンです。

理由は“ズブのシロウト”だからです。
なので、難しいことを、しゃべることができません。

だから“チャート”なのです。
 

「この移動平均線で・・・」
「ボリンジャーバンドを使って・・・」
「ここで売ればいいだけですよー。」

といっていれば、聴衆から

「センセイ、すごーい!」

という黄色い声援が飛び交います。

しかし長年、証券会社にいた私から見れば、
ミスターマリックや、引田天功なみの
“イリュージョン”であり、ちょっとした見世物でしかありません。

それで、どうやって勝てるというのでしょうか??
 
 

じゃあ、何でチャートだけでは勝てないのか?


頭が正常な人は、こう思うはずです。

「そんなに誰でも分かるんなら、なんでみんな勝てないの??」

そうなんですね。

チャートが「すべてを語る」なら、
株取引で、負ける人などいないはずです。

株式市場に参加している世界中の投資家が、
チャートだけで投資している訳ではありません。

統計を取ったことはありませんが、
おそらくチャートだけで売買しているのは
全体の20%もいないはずです。

もし、「チャートがすべて正しい」なら、
チャートを使って売買している人は負けすることはないはずです。

しかし、現実は異なります。

「チャートだけで、勝てることはありません。」

よくこんなことを言う人がいます。

「チャート上の“ダマシ”で損をした!」

「チャートには、すべてが表れている」
はずなのに、なんで「チャートにダマされる」のでしょうか?

極めて、“意味不明”な感じがしますが・・・。笑

結局、いくらチャートを駆使しても、
勝負は“五分と五分”なんです。

では、なぜ万能なはずのチャートを使って失敗するのでしょうか?

それには、チャート特有の“遅行性”が存在するからです。

移動平均にせよ、MACDにせよ、
これらのチャート指標は、株価が一定の“時間”で
決定しなければ描写されません。

したがって、チャート指標は、
株価の後追いをしているにすぎません。

チャートには、分足、日足、週足、月足
というように時間で区切られています。

仮に、日足のチャートで、5日移動平均線を上回ったとしましょう。

チャートを信じている人は、
「買いのチャンス!」とばかり、
買いに走ることになります。

しかし、その日のNY株式市場が大きく下がれば、
昨日、5日移動平均を上回った株価は、再び、
5日移動平均を下回ることになるでしょう。

チャートというのは、所詮、こんなものであり、
“信じるに値しない”ものなのです。

もちろん、参考にはなります。

しかしながら、
「“チャートには、すべてが表れている」というのは、
トリックをホンモノだと、思っているのと同じことだと思います。
 
 

チャートより“時間”を使え!

 
デイトレードでは、チャートの信憑性は、さらに低下します。

チャート指標のなにを使おうが、
株価のスピードについて来れるものはありません。

“遅行性”がある以上、的確なサインが点灯することはありません。

あなたにひとつ確認して欲しいことがあります。

その日に株価が急上昇した銘柄の“分足チャート”を
見ていただきたいのです。

特に“9:00~10:00”に急上昇した銘柄で、
株価チャートと、移動平均、ボリンジャーバンド
その他何でも良いので、チャート指標を見てみてください。

いかがですか・・・?

どのチャート指標を使っても、
的確な売買判断を下すことはできないと思います。

したがって、デイトレードにおいて一番重要な
時間帯である「午前」は、チャートだけの判断は
やめた方が無難です。

では、どうすれば良いのでしょうか??

答えは“時間”を使うのです。

特に、値動きにスピードがついている株価は、
極めて短時間で大きく動くことにあなたも気付いているはずです。

このような動きは、取引開始直後の
9:00~10:00に良く起こります。

つまりその時間帯こそ、
デイトレードで勝負すべき時間となります。

この時間帯では、どんなチャート指標を
使っても、機能することはありません。

なので、あなたがデイトレードで成功したいのなら、
今回のリアルトレード動画で公開した、
「秀英予備校」のような値動きの銘柄を見つけて、
利益をもぎ取ってください。

そうすれば、あなたのデイトレードは、
劇的に改善するはずです。

ぜひ、トライしてみてください。


紫垣英昭